管理栄養士監修|いちごの栄養と効能を紹介!

管理栄養士監修|いちごの栄養と効能を紹介!

冬のスーパーで人気を集めるいちご。甘酸っぱくて美味しいですよね。

実は、いちごの中には栄養素がたっぷりと詰まっているんです。風邪を引きやすい時期に摂りたい栄養素「ビタミンC」に関しては、フルーツのなかでもトップクラスの量です。

この記事では、いちごの栄養と効能について、ていねいにお伝えします。
ジャムの栄養や栄養素を失いにくい保存方法についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。

いちごの栄養成分

いちごの栄養成分を一部紹介します。

エネルギー
(kcal)

糖質(g)

果糖(g)

カリウム
(mg)

カルシウム
(㎎)

マグネシウム(㎎)

31

8.5

1.5

170

17

13


葉酸(μg)

ビタミンC
(mg)

アスパラギン酸(mg)

グルタミン酸(mg)

クエン酸
(g)

食物繊維
(g)

90

62

190

150

0.7

1.4


※いちご100gあたり
※参考:文部科学省「食品データベース」

いちごはミネラルやビタミンを含んでいます。食物繊維や有機酸、アミノ酸も含むなど、栄養価が高いことがわかります。

それでいて低カロリー・低糖質な点は、とってもうれしいポイントですよね。

カロリーや食事が気になりやすい生活習慣病の方や、葉酸を摂りたい産前・産後のママにもおすすめしています。

いちごの効能

いちごの栄養素を摂ることで期待できる効能を紹介します。

便秘の改善

いちごは便秘の改善にも一役買ってくれます。食物繊維やマグネシウム、クエン酸の働きによるものです。

いちごに含まれる水溶性・不溶性の食物繊維は、お腹の調子を整えます。またマグネシウムやクエン酸が腸の働きをサポートし、スッキリできる毎日を支えてくれるでしょう。

ただ食べ過ぎると緩くなってしまう可能性もあるので、量には気をつけましょうね。

細胞の酸化を予防

いちごは抗酸化ビタミン(ビタミンC・βカロテン・ビタミンE)を含んでいます。抗酸化ビタミンを日常的にとると細胞の酸化を予防できるため、老化や動脈硬化の予防にもつながります。

ビタミンCはストレスの軽減にも働きかけると言われています。仕事や育児でストレスが溜まりがちな方にも、おすすめです。

肌の健康を維持

いちごはコラーゲンの合成を助けるビタミンCを含みます。

コーゲンが不足すると肌のハリがなくなり、老けて見えたり肌荒れが酷くなったり…。関節に痛みを感じる原因になることもあります。

ビタミンCはたんぱく質・鉄との相性が良いので、赤身肉と食べ合わせるのがおすすめです。ステーキを食べたときのデザートにいちごを選ぶのも良いですね。

免疫細胞や神経細胞をサポート

いちごは葉酸を豊富に含んでいます。

葉酸は細胞の合成を助ける栄養素です。大人はもちろん、これからグングン成長する胎児や乳児、幼児や小児にも必須とされています。

これから家族が増えていく方は、葉酸をきちんと補えいるよう意識しましょう。いちごだけで必要量全てを補うのは難しいですが、手軽に美味しく葉酸を摂れる食品であることは確かです。

有害物質の排泄

いちごはアスパラギン酸・グルタミン酸などのアミノ酸、食物繊維を含んでいます。これらは不要な栄養素を排泄する働きがあります。

有害な物質が溜まってくると、体の不調だけでなく、体臭や口臭にも影響がでます。いちごのほかにも、とまとやメロンなどでも摂取できるので、日々の生活にぜひフルーツを取り入れてみてください。

管理栄養士がいちごをおすすめする理由

管理栄養士がいちごをおすすめする理由は3つあります。

  1. 食べ応えがあるのに低カロリー
  2. 果糖が少なく手脂肪になりにくい
  3. 手軽にビタミンCがとれる

順に解説します。

1.食べ応えがあるのに低カロリー

いちごは食感がしっかりしているので食べ応えがあります。そのうえカロリーが低いため、罪悪感を抱くことなく、いちごを味わうことができます。

フルーツの果糖が気になり、たくさん食べるのを躊躇してしまう方もいるでしょう。その点、いちごであれば思う存分楽しめます。

2.果糖が少なくて脂肪になりにくい

いちごは果糖少なく、体脂肪になりにくいと考えています。また水溶性食物繊維も含むため、血糖値が上がりにくいのもポイントです。

フルーツが太りやすいと言われる理由は、果糖が多く、血糖値を上げて体脂肪になりやすいからです。いちごであれば糖質自体が少ないので、安心して召し上がってください。

それに、いちごはカロリーも低いです。大きめを5粒たべたところで50kcal未満。

いちごは、太りにくいフルーツと言えます。

3.手軽にビタミンCが摂れる

ビタミンCは熱に弱く水に溶けやすいので、食材をありのまま食べられる方が、効率よく摂れます。生のまま食べれてる食品は、いちごやキウイ、アセロラジュースくらいではないでしょうか。

おやつ感覚でビタミンCを摂れるのは、いちごの大きなメリットです。

いちごの栄養をまるごと食べるコツは?

いちごの栄養をまるごと食べるためには、

・生のまま

・洗うのはサッと

・練乳はかけずにフレッシュなうちに

がおすすめです。

余分な糖分はとらず、新鮮ないちごを食べてください。

いちごの栄養Q&A

最後に、いちごの栄養に関する質問にお答えしていきます。

Q.いちごジャムでも生と同じ栄養が含まれるの?

栄養素は熱に弱い物もあり、生とジャムでまったく同じというわけではありません。ビタミン類は損失がありますが、食物繊維やミネラル類は、大きな差なく摂取できます。

ただ、ジャムはたくさんの砂糖を使います。糖質量が多くなっているので、いちごと同じような「低カロリーな食品」ではないことは、忘れないようにしましょう。

Q.いちごの栄養を残せる保存方法は?

いちごを一気にたくさん食べない方は、冷凍保存がおすすめです。新鮮なうちにいちごを冷凍してしまえば、冷蔵保存した場合に比べ、栄養素の損失は少なく済みますよ。

Q.いちごは健康に悪いって本当?

生のいちごが健康に悪いということはありません。食べ過ぎない限り、おすすめできるフルーツです。

Q.美味しいいちごの見分け方を教えて!

いちごは鮮度が命です。鮮度が落ちてくると一般的には赤黒く変色してきます。鮮やかな赤色、ヘタが反っているものを選ぶのが良いでしょう。保存するときは乾燥を防ぐために袋に入れて野菜室などで保存、なるべく早めにお召し上がりください。

Q.糖尿だけどいちごは食べてもいいの?

糖尿の方にもいちごは選んでいただきやすいフルーツです。1単位の80kcalで考えると、大きないちごで8粒くらいは食べられますよ。旬の時期にはぜひ味わってくださいね。

いちごの栄養まとめ

いちごは低カロリー・低糖質なうえ、ビタミンやミネラルがとれる栄養価の高いフルーツです。家族みんなのおやつにいかがでしょうか。

ビタミンCや食物繊維は多くのフルーツに含まれますが、いちごが含む量はトップクラス。体調を崩したかな…なんだか食欲がでないな…そんなときにも役立つでしょう。