梨の栄養素は?ママのおやつにおすすめの量も紹介
8月から10月にかけて旬を迎える梨。
みずみずしく、ほんのり甘い味わいを毎年楽しみにしている方も多いでしょう。
ほかのフルーツと同じように、さまざまな栄養素が含まれています。梨の特徴でもある『シャリシャリ』とした食感も、実はある成分が含まれているからなのです。
この記事では梨の栄養素について解説します。子ども達と元気いっぱいに遊んで夏を乗り越え「ちょっと一息つきたいな」というママにおすすめな梨の栄養素、ぜひ参考にしてください。
梨の栄養素
梨100gに含まれている栄養素は次の5つがあります。
- 糖質・・・10.4g
- 食物繊維・・・0.9g
- カリウム・・・140㎎
- パントテン酸・・・0.14㎎
- アスパラギン酸・・・140㎎
栄養素がどのような働きを持っているのか確認していきましょう。
糖質
脳や体のエネルギー源です。不足すれば疲れやすい・集中できないなどの症状がみられる一方、摂り過ぎれば中性脂肪に変わって太りやすくなります。
糖質には、単糖・少糖類・多糖類と3つの種類に大別されます。梨の糖質は単糖が多く、消化・吸収されやすいので、手軽にエネルギーを補給したいときにもおすすめです。
食物繊維
食物繊維はヒトの体で利用できない成分で、いくつかの生理作用があります。
- 血糖値や脂質の吸収を緩やかにする
- 腸の働きを促す
- 便の量を増やす
- 満腹感が持続しやすい
そのため1日の摂取目標量として、成人男性21g・成人女性18g以上(※)を掲げられています。
ちなみに梨のシャリシャリ食感の原因である「石細胞」は食物繊維に近い作用があります。
健康的な体でいたい、便の調子を整えたい、食べ過ぎないように意識したいときは、しっかりと補いたい栄養素です。
カリウム
カリウムは体の中にあるミネラルの中でも量が多いです。
さまざまな働きがあるので、以下に紹介します。
- 体の浸透圧の調整
- 筋肉の収縮をサポート
- 神経細胞をサポート
- ナトリウムの排泄を促進
カリウムは数多くの食物に含まれているので比較的摂りやすい栄養素です。ただ野菜をあまり食べない方だと不足する傾向があるので、梨などのフルーツを活用して補うのもおすすめです。
パントテン酸
パントテン酸は水溶性ビタミンの一種です。ビタミンB群の仲間として、糖質や脂質の代謝をサポートしています。
HDLコレステロールを増やす作用も認められているので、パントテン酸の多い食品(レバーや納豆)のほか梨やいちじくなどのフルーツで補うようにしましょう。
アスパラギン酸
アスパラギン酸はアミノ酸の一種です。体の疲れのもとになる乳酸を分解する働きがあることも分かっています。
私たちの体は、肌や免疫細胞、血液細胞などいくつもの細胞からできています。細胞はタンパク質でつくられていて、そのタンパク質を構成しているのがアスパラギン酸を含む20種類のアミノ酸です。
アミノ酸は1つでも欠けるとタンパク質を合成できません。肉や魚などを中心に、フルーツでも補うようにすると良いでしょう。
日本梨・中国梨・洋梨で栄養価が異なる
梨には、日本梨・中国梨・洋梨の3つがあり、それぞれで栄養価が異なります。
栄養成分表で確認してみましょう。
糖質(g) |
食物繊維(g) |
カリウム(mg) |
パントテン酸(㎎) |
アスパラギン酸(㎎) |
|
日本梨 |
11.3 |
0.9 |
140 |
0.14 |
140 |
中国梨 |
12.7 |
1.4 |
140 |
0.14 |
95 |
洋梨 |
14.4 |
1.9 |
140 |
0.09 |
88 |
※100gあたり
※参考:女子栄養大学出版部「八訂食品成分表」
糖質や食物繊維が多いのは洋梨、アスパラギン酸が多いのは日本梨です。
補いたい栄養素でどの梨を食べるか決めてみるのも良いですね。
妊産婦さんは2分の1カットが目安
妊娠中や授乳や育児中のママは、1日に2分の1カットほどを目安に食べることをおすすめします。
梨は1玉の重さが280~300g、蝶結びで扱う大玉の梨でも400gほどです。2分の1カットで150g~200gとなり、エネルギー量としては65~86kcal、糖質は15.6~20.6gになります。
食後のデザートや間食に食べるとしても、65~86kcal・糖質15.6~20.6gほどであれば太る原因になることも少ないです。
夏のたまった疲れを梨で癒そう
梨の栄養素について紹介しました。エネルギー源の糖質や疲労回復を促すアスパラギン酸が摂れる梨は、暑い夏を乗り越えた体を労わってくれるフルーツです。
HDLコレステロールを増やしたりお腹の調子を整えたりと、体を支える成分も含まれているので、健康が気になるママにもおすすめ。
間食に食べる際は、1日2分の1カットが目安です。糖分を摂りすぎないためにも、適量を楽しみましょう。