トマトの栄養と効果とは?特に産前産後のママにおすすめの理由

トマトの栄養と効果とは?特に産前産後のママにおすすめの理由

身近な野菜のトマトは、さまざまな栄養素を含んでいることをご存じですか?機能性表示食品のトマトジュースや特定保健用食品のトマト酢などもあり、トマトのもつ生理作用は多くの研究を経て認められてきました。

トマトは、ママの元気をサポートする栄養素も豊富です。そこで、今回はトマトの栄養素と効果、効率よく吸収するための方法などを解説していきます。毎日を元気に過ごしたいママは、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

トマトの栄養と効果

トマトの栄養素はさまざまな種類があります。中でも注目したい7つの栄養素とその効果について詳しく解説していきますね。

リコピン

トマトの栄養素として有名なものが「リコピン」。ポリフェノールの一種であり、強い抗酸化作用があります。

抗酸化作用とは、細胞の酸化を防ぐ働きのこと。細胞の酸化を防ぐと動脈硬化や老化の予防につながると言われています。

とくに、妊婦検診などで血中脂質の値を指摘された方には、トマトがおすすめ。トマトのリコピンは、血液中の中性脂肪・LDLコレステロールの値を下げ、HDLコレステロールの値を上げる作用があります。トマトを継続して食べることにより、血液を健康な状態に保てるようサポートしてくれるでしょう。

お腹の赤ちゃんに届けるためにも、母乳で赤ちゃんを支えたいときに要となる血液。抗酸化作用をもつトマトを上手に食卓に取り入れ、血液の流れを整えてみませんか?

参考:カゴメ株式会社「リコピンを中心としたトマトの健康機能」

GABA

リコピンのほか、トマトがもつ栄養素として特徴的なものが「GABA」です。GABAは脳の興奮を抑える働きがあり、一時的なリラックス効果や睡眠の質を改善するなどの作用が期待されています。

妊娠中や育児中はホルモンバランスや生活スタイルの変化があり、ストレスも溜まりやすい時期です。トマトや発酵食品などに多く含まれるGABAを毎日摂って、脳の疲れを少しでも和らげてあげましょう。

βカロテン

緑黄色野菜の仲間であるトマトは、βカロテンを豊富に含みます。βカロテンはリコピンと同じように強い抗酸化作用をもち、ビタミンAとして生理作用を発揮するプロビタミンです。

生理作用としては、肌や粘膜の健康を守ったり免疫をサポートしたりとさまざま。βカロテンやリコピンなど、トマトの栄養素は「健康や美容をサポートする力」が強いことが分かります。

食物繊維

トマトは食物繊維も豊富。食事による血糖値の上昇を緩やかにしたり、便通の改善をサポートしたりと、食物繊維の働きは体へのメリットが大きいです。

血糖値の上昇や便秘などは、妊娠中から産後にかけて多くのママが悩むトラブルです。トマトをはじめ多くの野菜やフルーツをバランス良く食べると予防しやすくなりますよ。

カリウム

トマトはカリウムの量も多いです。カリウムは水分量を調整するミネラルのひとつで、体の余分な塩分の排泄を促し、血圧のコントロールをサポートします。

そのため、妊娠中に気になるトラブルである高血圧の予防にもカリウムは有効です。味の濃い食事に気をつけながら、トマトを継続的に摂ることで血圧を調整しやすくなります。

ビタミンE

トマトは微量のビタミンEも含んでいます。ビタミンEは、リコピンやβカロテンと同じように強い抗酸化作用をもつ脂溶性のビタミンです。血液の健康や老化の予防をサポートする働きがあり、妊娠中から女性におすすめしたい栄養素になります。

ビタミンB

トマトが含むビタミンB群は、さまざまな代謝をサポートする栄養素です。ビタミンB群は食べたものの代謝を促し、胎盤や母乳を通して赤ちゃんに栄養が届けられようサポートします。

また、ビタミンB群が不足すると、疲れやすくなったり気持ちが落ち込みやすくなることも。妊娠や育児に前向きな気持ちで向き合うためにも、欠かせない栄養素です。

リコピンを効率よく摂るならトマト料理

トマトならではの栄養素「リコピン」を効率よく摂るなら、油を使うトマト料理がおすすめです。

実は、リコピンは脂溶性で水に溶けにくい性質があります。そのため、生のトマトを食べても吸収しづらいという特徴があります。ほかにも、トマトジュースやトマトペーストなど、トマトの加工食品でもリコピンの吸収率は上がることが分かっています。

そこでおすすめしたい食べ方が、油を使ったトマト料理。とくに煮込み料理にすると、リコピンだけでなく具材の栄養素も丸ごと食べられるのでおすすめです。

肉や香味野菜を一口大にカットして油で炒め、トマトジュースと少しのコンソメを加えてコトコト煮込むだけなので、育児でいそがしいママにもおすすめ。

小さなお子さんも一緒に食べるのであれば、トマトのみを使った無添加のトマトジュースが良いでしょう。トマトだけで作られたトマトジュースは旨味が強く、少しの調味料でも美味しく調理できます。調味料を控えられれば離乳食後期の赤ちゃんに取り分けすることも可能です。ぜひチャレンジしてみてください。

 

元気なママを内側から支えるトマトを毎日の食卓に取り入れよう

トマトはリコピンやGABAをはじめ、さまざまな栄養素を含んでいます。リコピンは油との相性が良いので、生のトマトを食べるときはオリーブオイルをかけたり、トマト料理では油を使う調理法がおすすめです。

トマトは抗酸化作用が強いので、日常的に食べれば、妊娠中に気になりやすい「血圧」や「血液中の脂質」などもコントロールしやすくなるでしょう。また、トマトが含む栄養素は、肌の健康をサポートするものも多いです。「きれいなママでいたい」「子どもと元気に過ごしたい」など、ママの想いを支えるトマト。ぜひ毎日の食卓に取り入れてみてくださいね。